1961年、ニューヨークはハーレム(Harlem)生まれ。14歳からバンド活動を始める。デビュー当時はニューヨークの証券取引所で働いていたという異色の経歴を持つ。
1987年にデビューシングル「I Want Her」がいきなりR&Bチャートで1位を獲得。プロデュースをしたテディ・ライリー(Teddy Riley)とともに、「ニュー・ジャック・スウィング(New Jack Swing)」なるビートを生み出し、当時停滞気味であったダンス・ミュージック界に風穴を開けた。テディ・ライリーのグループ、ガイ(Guy)が登場したため、すっかり“ニュー・ジャックはテディのもの”みたいな風潮になってしまったが、キースがいなければ、テディの成功はなかったはずだ。
2nd『I'll Give All My Love To You』以降はセルフプロデュースに入り、「I Want Her」でみせたグルーヴ感よりもR&Bシンガーを印象づけるバラード群がヒット。R.ケリー(R.Kelly)よりも一足早く、性愛路線を築いていた。
それ以降も、自身のアルバムもコンスタントに発表しながらプロデュース業にも力をいれていく。特に印象深いのは1992年に「Freak Me」という後世に残すべくバラードを発表したクループ、シルク(Silk)であろう。また、2ndアルバムからの協力者である、ジェラルド・レヴァート(Gerald Levert)、実力者ジョニー・ギル(Johnny Gill)と組んだスーパーグループ、LSGでの活躍も目覚しかった。
ソロ活動でのチャート・アクションのほうは、2000年以降振るわないようだが、作品自体は良品を発表し続けている。しばらく間が開いたのち、ライブ盤やクリスマスアルバムをリリース。ついに過去の遺産で…と思っていた矢先に9th『Just Me』をリリース。当時のR&Bシーンが、ポップ、かつBPMもあがってきたなかで、原点回帰とも言える作品を制作。あのヌメヌメ感(褒め言葉です)を再び伝えてくれた。さらに10年にはわが道を行くと宣言でもしようかという『Ridin' Solo』をリリース。安定したプロダクションは一度つかんだファンの心を決して離しはしない。
翌年には当たり前のように10th『'Til The Morning』をドロップ。数曲以外はすべて金太郎飴のような世界。彼こそ“変わりゆく変わらないものの代名詞”といえるのではないだろうか。
その5年後には、21世紀に入ってのキース作品では最高傑作といえる『Dress To Impress』をリリース。作品中のどこかで時流の物を取り入れていくキースであったが、ここではその姿は影を潜め、自分のスタイルを磨き上げた。多くのファンが“これを待っていた!”という歓喜の高評価がWeb上で確認できる。
18年には『Playing For Keeps』のリリース。K-Ciやタンク(Tank)、テディ・ライリー(Teddy Rirey)らが参加した。以降は、若手とのコラボレーションや90年代のR&Bアーティストとの合同ツアーなどを中心とした活動を行っている。自身のラジオ番組「The Sweat Hotel」、オンラインライブ、レガシー・ツアーと称した、ガイ(Guy)・ニュー・エディション(New Edition)らと大規模のR&Bツアーを行うなど、幅広く活動をしていて、変わらない現役感がうれしい。また、近年はレ・ジット(Le Jit)のロイ・アンソニー(Roi “Chip” Anthony)との活動が目立つわけだが、熱い・厚いロイのヴォーカルと羊先生との掛け合いがたまらない。
(2005.11.03/2009.06.21/2010.04.18/2015.01.01
/2021.10.09/2026.03.08)
















